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タイトル: 1993年釧路沖地震による建築物の被害
その他のタイトル: Damage to Buildings Caused by the 1993 Kushiro-oki Earthquake
著者: 境, 有紀
田才, 晃
隈澤, 文俊
柏崎, 隆志
著者(別言語): SAKAI, Yuuki
TASAI, Akira
KUMAZAWA, Fumitoshi
KASHIWAZAKI, Takashi
発行日: 1994年3月30日
出版者: 東京大学地震研究所
掲載誌情報: 東京大学地震研究所彙報. 第68冊第3/4号, 1994.3.30, pp. 243-291
抄録: 1993年1月15日に,北海道釧路市の沖合深さ107kmを震源とし,マグニチュード7.8の「1993年釧路沖地震」が発生した.震源に近い釧路市では震度6(烈震)の強い揺れに襲われ,北海道から東北南部の太平洋岸にかけての広い地域で震度4(中震)以上を記録した.強震記録によると,釧路地方気象台の地動水平加速度の最大値は気象庁の強震計で922cm/s2,建設省建築研究所の強震計で711cm/s2と非常に大きな値を記録した.震源が深かったために津波は発生しなかったが,器物の落下などにより2名が亡くなり,数百名が重軽傷を負った.被害は北海道から東北の広い範囲にわたり,北海道釧路支庁が最も被害が大きく,十勝支庁,根室支庁,青森県などでも相当程度の被害が生じた.特に釧路市を中心に,港湾,道路,鉄道,橋梁など地盤に起因する土木関連の被害が大きく,ライフラインの被害も大きかった.筆者らは,この地震による被害の概要を把握するため1月19日から23日までの5日間,震央に近い釧路市から帯広市にかけての地域の主として鉄筋コンクリート造公共建物,特に学校建物を中心に被害調査を行なった.その結果,鉄筋コンクリート造建物の被害は,一部崩壊1,一部大破2,中破4,小破10で,ほとんどの建物は軽微な被害であり,1968年十勝沖地震,1978年宮城県沖地震等の過去の大きな被害地震に比べ鉄筋コンクリート造建物の被害は小さかった.非常に大きな地動最大加速度を記録したにもかかわらず,建物の被害が小さかった原因としては,いくつかのことが考えられるが,1つには,地震動の性質があげられる.即ち,釧路地方気象台および建設省建築研究所で記録された強震記録は,非常に短周期が卓越しており,一般に建物は短周期になるほどその保有耐力が大きいことを考えると,地動最大加速度の大きさの割には,建物に対する破壊力は小さかったといえる.このことは,地動最大加速度が必ずしも建物に対する地震動の破壊力指標として適していないことを意味している.
The 1993 Kushiro-oki Earthquake which occurred on January 15 offshore Kushiro City with magnitude of 7.8 at the depth of 107 km brought about damage over a wide area from Hokkaido to Tohoku. Very strong shaking(6 on the JMA scale) was observed in Kushiro City near the source of the earthquake, and strong shaking(more than 4 on the JMA scale) was observed over a wide area from Hokkaido to the south of Tohoku which faces the Pacific Ocean.
URI: http://hdl.handle.net/2261/13121
ISSN: 00408972
出現カテゴリ:東京大学地震研究所彙報
東京大学地震研究所彙報

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