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タイトル: 社会シュミレーションによる安全規制の評価
著者: 長瀬, 雅也
キーワード: 安全規制
発行日: 2005年3月
抄録: 経済効率を追求しての世界的な規制緩和の流れは,社会的規制である安全規制にも及ぶようになった。日本でも安全規制の見直しが相次いでいる。ー方で,社会では依然として安全を脅かす事故が頻発し, ー般市民の“安心”が大きく揺らいでいるとされる。したがって,単に個々の技術の信頼性を高めるだけでなく,それらを各企業に適切に運営させ,社会全体で優れた安全性を確立しなければならない。規制が企業にどう影響し,社会全体の安全性がどのように変化するのかを工学的に評価することが求められているのである。しかし,これまでは個別の技術的な対策に関する部分のみを評価する手法が中心であり,そのような研究事例はほとんど見られなかった。本研究は,社会効用に対する安全規制の影響を評価するための,社会シミュレーションを提案するものである。本研究で提案しているモデルは,生産活動を行う多数の企業が活動・進化するマルチエージエントシステムである。企業モデルは,生産性と信頼性の両方の要素を含むものとして設計されている。安全規制は,環境としてこれら企業の清動に影響を及ぼす。 このシミュレーションモデルは,単純なものから複雑なものまで拡張できるよう,柔軟に設計されている。シミュレーション実験から,規制環境が社会を形成していくことが確認できた。企業群は,与えられた条件の中で規制に対応した進化をとげるのである。また,実験の結果から次のような知見を得ることができた。まず,企業粗織の活発な変更は効率のよい生産システムの伝播の阻害にはなるが,より安全な体制を築く手助けにもなることがわかった。事故に対する事後制裁は,確実に社会の安全性を高めるものの罰則が過度であると意味がないこと,また,そういった懲罰は必ずしも効率性向上の阻害になるとは限らず,場合によってはむしろその発展を手助けすることが示された。さらに,仕様規定は意図と全く逆の結果を生む可能性があること,事後制裁と性能規定とはほぼ同様に機能し,常に社会の安全性を向上させることが示された。そして,社会の安全性は現に採用されている規制スタイルに依存するため,企業群がいったん高い信頼性を獲得したとしても,それを維持するためには安全規制も維持されなければならないことがわかった。また,安全規制は定期検査よりも抜き打ち検査で実施した方が効果的であることが示された。本研究によって,安全規制を評価するための有効なモデルが開発され,上記のような,これまでシミュレーション等で検証されることのなかった多くの知見を得ることができた。
内容記述: 報告番号: ; 学位授与年月日: 2005-03- ; 学位の種別: 修士 ; 学位の種類: 修士() ; 学位記番号: ; 研究科・専攻: 新領域創成科学研究科環境学専攻
URI: http://hdl.handle.net/2261/2279
出現カテゴリ:1223125 修士論文(環境学研究系環境学専攻)
025 修士論文

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