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タイトル: 現代・起亜自動車の合併に関する定量的評価
その他のタイトル: Effects of a Domestic Merger on Exports : The Case Study of a Merger of Korean Automakers in 1998
著者: 大橋, 弘
遠山, 祐太
著者(別言語): Ohashi, Hiroshi
Toyama, Yuta
発行日: 2012年10月
出版者: 東京大学経済学会
掲載誌情報: 経済学論集. 78(3), 2012.10, pp. 49-78
抄録: 本稿では,1998年韓国での現代自動車と起亜自動車の水平合併を定量的に評価する.合併によって生じたであろう競争制限効果及び効率性向上効果を勘案した上で,現代・起亜自動車合併が韓国の国内市場及び輸出市場に与えた影響を経済厚生の観点から分析する.車種レベルの市場データを使って構造推定を行なったところ,本合併によって現代・起亜自動車における車種別の限界費用は8.4%低下したことが分かった.推定結果を踏まえたシミュレーション分析の結果,当該合併は韓国の国内価格に平均わずか1%未満の上昇しかもたらさなかったのに対し,韓国からの輸出は合併によって倍以上に拡大したことが明らかになった.しかし,この合併が与えた影響は車種によって一様ではなく,国内価格について大型車は約0.3%下がったものの,国内販売台数シェアでほぼ7 割を占める軽・小・中型車は2%上がっている.車種による合併の影響の違いは,韓国自動車市場における輸出の経済メカニズムに深く関係しており,当該合併による効率性向上効果が軽・小型車では輸出増にのみに影響を与えたのに対し,大型車については輸出増と国内価格の下落の双方を促したことが分かった.当該合併によって,韓国における社会厚生は約9%上昇し,そのうち輸出から得られた企業利潤の増加は8 割以上を占めると推定された.現代・起亜自動車の企業結合事案の定量分析を通じて,一定の取引分野における競争を実質的に制限する場合であっても,企業結合の効率性向上効果が輸出の活性化を通じて消費者厚生の減少分を上回る社会厚生増を生み出し得ることが分かった.この論点は本稿が企業の輸出行動を分析して初めて明らかになった点であり,国内産業の合理化・集約化とともに「国際競争力」の強化が喫緊の課題となっているわが国において,現行の企業結合規制が持つ限界を示唆するものとなっている.
内容記述: 論文/Article
URI: http://hdl.handle.net/2261/55797
ISSN: 0022-9768
出現カテゴリ:經濟學論集
經濟學論集

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