UTokyo Repository 東京大学
 

UTokyo Repository >
118 総合文化研究科・教養学部 >
10 言語情報科学専攻 >
言語情報科学 >

このページ(論文)をリンクする場合は次のURLを使用してください: http://hdl.handle.net/2261/56712

タイトル: 軍事化の道程 : 小島信夫『墓碑銘』に見る軍隊小説と家庭小説の結節点
著者: 村上, 克尚
キーワード: 小島信夫
『墓碑銘』
軍事化
家庭
動物
発行日: 2015年3月1日
出版者: 東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻
掲載誌情報: 言語情報科学. 13, 2015.3, pp. 175-192
抄録: 本稿の目的は、小島信夫の軍隊小説『墓碑銘』(一九五九・五~六〇・二)を対象とし、諸個人を軍事化(シンシア・エンロー)するメカニズムを記述すると共に、小島の軍隊小説と家庭小説との結節点を探ることにある。本稿では、「混血」の主人公、トーマス・アンダーソン=浜仲富夫が日本軍兵士へ軍事化されていく過程を、三つの段階に分けて分析する。すなわち、軍隊への志願、軍隊内の階級意識の内面化、軍隊内の連帯感の獲得である。本稿は、このそれぞれの段階に、男性/女性の性差、及び人間/動物の種差が機能していることを指摘する。フィリピンのレイテ島で全てに裏切られた浜仲は、裸体となり、「おれは日本人ではない。おれはアメリカ人でもない」と叫ぶ。この叫びからは、『墓碑銘』連載時の日米安保条約改定を射程に捉えつつ、日本にせよ、アメリカにせよ、国家による軍事化の企図を根底から否定する意志を読み取れる。この点に、男性/女性、人間/動物といった境界線を問い直し、「わが家」の閉じた安らぎを、異質なものの歓待へと開こうとする小島の家庭小説の企図との共通点を指摘できる。
URI: http://hdl.handle.net/2261/56712
ISSN: 13478931
出現カテゴリ:言語情報科学
言語情報科学

この論文のファイル:

ファイル 記述 サイズフォーマット
lis1311.pdf788.78 kBAdobe PDF見る/開く

本リポジトリに保管されているアイテムはすべて著作権により保護されています。

 

Valid XHTML 1.0! DSpace Software Copyright © 2002-2010  Duraspace - ご意見をお寄せください