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タイトル: 地方債制度改革の基本的争点
その他のタイトル: Reform of Local Bonds System in Japan
著者: 持田, 信樹
著者(別言語): Mochida, Nobuki
発行日: 2007年8月
出版者: 日本経済国際共同センター
抄録: 日本の一般政府債務残高はグロスで約760兆円、対GDP比率は150%を超えているが、そのうち約170兆円が本稿の対象となる地方債である(SNAベース、2005年)。住宅ローン等を控除したネットの個人金融資産は約1,000兆円であるから、このままではその大半が中央政府と地方政府の債券購入に回されてしまう。公的債務を抑制することは、喫緊の課題であるといえよう。ところで、地方債制度は、過去の経済対策への協力から生じた負の遺産を処理しなければならないだけではなく、地方分権や財投改革などの現在の大きな流れの中でも難しい位置におかれている。たしかに、日本の地方財政システムでは地方財政計画がある限りマクロで財源が確保されており、最悪のときには財政再建団体制度がある。このため流通市場における地方債の各銘柄間格差に関しては、デフォルト・リスクは反映していないという考え方が通念であった。しかし、財政投融資改革などによる地方公共団体への資金フローの変化、地方分権の流れに沿った地方債制度の改革によって地方債を取り巻く環境は変化しつつあり、「市場の論理」との折り合いをつけることが避けられない。日本の地方債制度は、これまでとは異なったものになるのではないかというのが、筆者の基本的な立場である。本稿では、できる限り争点が何であるのかを正確かつ幅広に示して、これに対する賛否両論を財政学の立場から整理することにしたい。元来、このような議論の進め方を苦手とする筆者にとって、「財政と金融の境界領域」ともいうべき問題に取り組むのは、冒険的な試みではある。しかし、夕張市の財政破綻が2007年1月27日付ニューヨーク・タイムズ誌の一面トップを飾ったことから推察できるように、日本の地方債問題は国内のみならず、海外においても注目されている。読者の叱正を得て先に進むための捨石の一つとして、あえて問題を提起する次第である。地方財政の専門家でない方々も読者として想定しているため、教科書レベルの説明にやや紙幅を割くことになるが、ご寛恕いただきたい。
Japanese local bond system faced major challenge since the World WarⅡ. This paper shows accurately and widely as much as possible what the issue is, and investigates pros and cons to this from the viewpoint of finance. We argue that the change in last few years was fundamental rather than stopgap and it is the turning point since the US occupation period reform just after the Second World War. The driving forces for these reforms include three factors: decentralization, deregulation in financial sector and the deterioration of the financial conditions of the small local governments. We argue that the reform is basically advanced toward a preferable direction. However, it will take time for the local government and the institutional investor to become accustomed to new system as the player. Especially, small-scale municipalities with scarce fiscal resources would become disadvantageous as decentralization progresses.
URI: http://hdl.handle.net/2261/8060
その他の識別子: CIRJE-J-183
出現カテゴリ:061 ディスカッションペーパー
Discussion Paper J series (in Japanese)

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