WEKO3
アイテム
Space-borne atmosphere measuring UV spectrometer development and study on retrieval algorithm
https://doi.org/10.15083/00002092
https://doi.org/10.15083/00002092140a732b-8972-4363-862b-3aabd11f5b8e
Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
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公開日 | 2012-02-28 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | Space-borne atmosphere measuring UV spectrometer development and study on retrieval algorithm | |||||
言語 | ||||||
言語 | eng | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
資源タイプ | thesis | |||||
ID登録 | ||||||
ID登録 | 10.15083/00002092 | |||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||
その他のタイトル | ||||||
その他のタイトル | 衛星搭載大気観測紫外分光計の開発とリトリーバルアルゴリズムに関する研究 | |||||
著者 |
Kuze, Akihiko
× Kuze, Akihiko |
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著者別名 | ||||||
識別子Scheme | WEKO | |||||
識別子 | 6099 | |||||
姓名 | 久世, 暁彦 | |||||
Abstract | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 衛星からの大気観測では長期の全球観測が可能で、同一機器により多くのデータを取得できるという長所がある。また近年の地球環境問題により、観測の高精度化や大気物理・化学過程の解明の社会的要請が高まっている。特に人間活動の影響を直接うける対流圏の観測は重要度を増しているが、衛星軌道からの観測は高高度大気の方が有利であり、対流圏に関しては新たなアルゴリズムの開発および装置の高性能化が必要となる。一方紫外波長域は、陸・海とも地表面アルビードが小さく、さらに太陽光の大気進入高度が波長により異なるため、高度情報を含む大気観測に有利である。この波長帯にはO3、NO2、SO2などの大気分子の吸収があり、エアロソルには吸収特性をもつものがある。これらの物理量を導出するアルゴリズムを開発し、観測を実現する衛星搭載装置を設計・製作し、その性能の実証評価を行った。//従来型の機器の課題を明らかにするため、ADEOS衛星に搭載されたTOMS O3全量および地表面アルビードの導出方法を行った。従来の解析では地上・ゾンデ観測をもとに導出O3量に対し補正を必要としたが、今回、装置関数モデルを解析にとりいれることで衛星データ単独でO3全量を導出できるようになった。しかし、分光分解能が十分でない、波長シフトがあるなどの問題があるため、次世代の機器への要求を明確にした。//対流圏観測においては雲の検出・補正が不可欠であり、吸収強度の異なる複数の波長でO2A帯を観測することで、雲頂高度および視野内雲占有率の2つのパラメータを導出するアルゴリズムを開発した。本アルゴリズムは欧州ERS-2衛星に搭載された紫外・可視分光計GOMEの雲補正処理に採用され、高度65hPa,占有率0.04の精度で導出されることが実証され、衛星からの対流圏観測の課題を解決した。近年の衛星観測では地球の大半は巻雲かエアロソルにおおわれていることがわかってきており、本アルゴリズムをさらに発展させ、2次元画像化と高光学スループット化により機器の空間分解能を向上させることで、巻雲やエアロソルの高度およびアルビード値を導出する方法を開発した。//次に、雲の補正した上で、306-328nmにあるO3の吸収帯の7つのペアを使い、太陽光の進入高度の波長依存性および吸収断面積の温度依存性を利用して、O3全量導出の高精度化、および対流圏成分分離を同時に行うアルゴリズムを示した。放射伝達計算において対流圏O3極大のシナリオを取り入れ、複数の差分吸光値から全量と対流圏成分の同時導出を行うことが本手法の特徴で、複数の観測機器をもちいて全量値から成層圏成分を差し引く従来の方法では困難であったリアルタイムでの対流圏O3の全球観測が実現できる。//さらに、紫外連続分光地球アルビード値から消散分光特性を導出し、エアロソルタイプ・粒径・厚さを推定する。O3の吸収を補正し、O2A帯で得られた高度情報・O2A帯近傍でのエアロソルアルビード値を組み合わせることで紫外波長域に吸収をもつ炭素質・鉱物エアロソルを識別する。このようにして可視・赤外の観測では得られない陸域エアロソルの衛星観測が可能になる。//最後に、NO2、SO2などの微量成分をもとめる。以上述べたフローに従い、導出される各物理量の精度解析をおこない、O3全量で3DU、対流圏成分に関しては高度分解能5kmで10DU程度の精度で導出可能であることを示した。このように紫外の連続分光観測とO2A帯観測を組み合わせることで、単一の機器で、高度情報を含む大気成分・雲・エアロソルの導出が可能になる。//次に、開発したアルゴリズムで導出される物理量を観測するための装置の搭載設計・製作・性能評価を行った。全波長域で均一の装置関数を有するFastie-Ebert型ポリクロメータを採用し、TOMSの問題点を反映させ、高分光分解能化と低熱歪み構造・光学材料採用による軌道上での波長安定化を実現した。本分光計は入射光学系に2つの円柱鏡を採用し、光学スループットを最大化した。さらに、微弱でかつ波長毎に散乱強度の異なる紫外観測において、波長毎に増幅レベルと素子サイズを最適化した大型受光面積を有するC-MOSアレイ素子をカスタム設計した。このような紫外での大気観測用に特化したアレイ検出器の採用は世界初の試みであり、306-452nm波長域の高SNR観測を実現する。またO2A帯用の小型狭帯域フィルタ分光計を入射光学部に設置した。本分光計を用いて天頂散乱光から都市域の汚染NO2気柱量の日変化を観測し、本装置の特徴である高波長安定性と高SNRを実証した。//以上のべてきたように、単一機器による大気成分・雲・エアロソルの衛星観測が可能となり、対流圏物理・化学の解明が飛躍的にすすむことが期待される。近年研究が始まった短波長赤外波長域での太陽反射光を用いたCO2,CH4全量観測における雲・エアロソルの補正への本アルゴリズムの適用や、フーリエ干渉計を含む短波長赤外・熱赤外波長域の機器開発に関しては付録に示した。まず、成層圏O3化学の解明に不可欠なClONO2を太陽掩蔽法で高度分布をもとめるための0.1cm(-1)の分光分解能を有するエシェル分光計の開発について述べた。衛星搭載用として、小型で高い分光分解能を可動部のない回折格子分光器で実現するため、円柱非球面鏡とエシェル型の回折格子を組み合わせた。ClONO2および微量成分をコンボリューションにより導出するために必須となる装置関数の評価を波長可変レーザで行い、さらに地上で太陽光を取得しその検証をおこなった。次に、高い分光分解能で広波長範囲のスペクトルが得られるために用いられるフーリエ干渉計に関し、太陽掩蔽法観測用に搭載化するため、小型化し、さらに高度分解能を実現するため走査および信号処理の高速化をおこなった。最後に新しい温室効果気体の観測方法として、1.6-1.9μm帯の波長帯を用いたフーリエ干渉計とアルゴリズムを提案した。この波長帯は検出器の冷却が不要であり、主要温室効果気体の吸収帯が限定された波長範囲に存在し、互いの干渉と吸収断面積の温度依存が小さい。散乱反射光は微弱であるが、分解能と観測時定数が最適化すれば十分なSNRが得られることを地上評価により示した。//21世紀人類の大気環境の理解と改善のために本論文でのべた機器やアルゴリズムが役立つことを願ってやまない。 | |||||
書誌情報 | 発行日 2003-09-16 | |||||
日本十進分類法 | ||||||
主題Scheme | NDC | |||||
主題 | 451 | |||||
学位名 | ||||||
学位名 | 博士(理学) | |||||
学位 | ||||||
値 | doctoral | |||||
学位分野 | ||||||
値 | Science(Rigaku)(理学) | |||||
学位授与機関 | ||||||
学位授与機関名 | University of Tokyo (東京大学) | |||||
研究科・専攻 | ||||||
値 | Graduate School of Science (理学系研究科) | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 2003-09-16 | |||||
学位授与番号 | ||||||
学位授与番号 | 乙第15763号 | |||||
学位記番号 | ||||||
値 | 第15763号 |