2024-03-28T11:34:24Z
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2022-12-19T03:53:41Z
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安岡章太郎の短編小説「ガラスの靴」考 : 透明な物語に埋め込まれた屈辱・権威・<公>のモチーフについて
小野, 絵里華
26430
801
敗戦国民
占領
孤児
権威
父
本稿では、「第三の新人」作家、安岡章太郎(1920-)の文壇デビュー作「ガラスの靴」(1951年)の作品分析をおこなう。「第三の新人」という呼称が、先の「戦後派」たちの作家に比べ、難解さ・思想性・政治性がないということをさして使われたように、通常、本作品は、占領下という時代状況にも関わらず、私的世界が描かれた、どこか童話的な透明な物語として読まれてきた。しかし、本稿の分析で分かるように、そこには、確固とした、敗戦という現実へのまなざしがあるのであり、主人公は、新しいアメリカという<権威>=「第二の父」のもとで、敗戦国民という屈辱感を全面的に抱いていることが分かる。そこには、江藤淳が1970年の論考で、対米依存型の日本社会を「「ごっこ」の世界」として捉えた事態が、まさに<私>のレベルで演じられているといえる。
departmental bulletin paper
東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻
2010-03-01
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言語情報科学
8
233
249
AA11831019
13478931
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