2024-03-29T01:01:32Z
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2022-12-19T03:56:04Z
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Strategies of Japanese corporations Facing Global Competition : The Cases of Sony and Toray (Featured theme: Strategies toward the Globalization in the Euro-Japanese Perspective (Selected Papers Presented at an International Symposium Co-sponsored by the Free University of Berlin and the University of Tokyo))
グローバル競争下の日本企業の事業戦略 : ソニーと東レの事例 (特集 ベルリン自由大学とのカンフェランス ヨーロッパ・日本の視座からするグローバライゼーションに向けた戦略)
橘川, 武郎
108039
335
application/pdf
今日の日本では,長期にわたり圏内市場で寡占的地位を占めてきた大企業の将来に関して,深刻な懸念が広がっている.それは,多くの日本の大企業がグローパル競争に敗れるのではないかという懸念である.どのような場合に,このような懸念は現実化するのだろうか.本稿は,この間いに答えようとしたものである.本稿では,グローパル競争下で‘成功をおさめた数少ない日本企業の代表とみなされているソニーと東レの事業活動について事例研究を行い,両社の成功の要因を明らかにした.そして,それらの成功要因が欠けた場合には上記の懸念が現実のものとなる可能性が高いという形で,議論を展開した.//ソニーと東レの両社は,国際競争力を確保するにあたって,異なる戦略を採用してきた.ソニーは世界市場に向けて次々と革新的な製品を供給することに重点をおき,東レは生産や販売をそれぞれ世界中の最適地で遂行することに力を注いだ.端的に言えば,ソニーはグローパル・プロダクツ戦略を,東レはグローバル・オベレーション戦略を,採用したのである.//本稿で・の分析を通じて明らかになった興味深い事実は,異なる戦略をとったにもかかわらず,ソニーと東レの両社に共通する成功の要因が三つ存在したことである.それは,①長期にわたる海外での事業活動の経験,⑫邑去における経営上の困難の発生とその教訓化,③圏内における強力なライバル企業の存在,という3要因である.//上記の事実は,これら3要因が欠落した場合には,長期にわたり圏内市場で寡占的地位を占めてきた日本の大企業であっても,グローバル競争で-敗北しかねないこと示唆している.つまり,①海外での事業経験に乏しく,②大きな困難もなく順調に業績を伸ばし,③独占的地位を享受してきた企業の将来は,必ずしも明るくないのである.
departmental bulletin paper
東京大学社会科学研究所
2000-12-20
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社會科學研究
2
52
19
42
AN00108966
03873307
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jpn