2024-03-29T14:07:52Z
https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/oai
oai:repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp:00042351
2022-12-19T04:17:26Z
62:7433:7437
9:7435:7436
Relevance of Earnings Levels and Surprises : Evidence from Manufacturing Firms in Japan
利益水準と増減益情報のRelevance(1) : 年度別クロス・セクション分析
大日方, 隆
97506
330
value relevance
permanent earnings
earnings changes
losses
Japan
application/pdf
この論文の主題は、従来から着目されてきたtransitory earningsの発生要因を確かめたうえで、その要因をコントロールして利益情報のrelevanceを確認することである。この論文でtransitory earningsの発生要因を探るために利用するのは、利益変化額と株価変化との関係をめぐるvalue relevance studyである。なかでも、1)プラスの利益変化(増益)とマイナスの利益変化(減益)とで株価変化との関係が異なるか、2)大規模な利益変化と小規模な利益変化とで株価変化との関係が異なるか、という2点に注目した。この論文の主要な結論は以下の4点である。第1に、減益にはより多くのtransitory earningsが含まれており、減益企業の報告利益にかかる係数は、増益企業よりも小さい。第2に、減益要因をコントロールしても、損失にかかる係数はプラスの利益にかかる係数よりも小さく、若干の例外を除いて、損失情報はrelavantではない。第3に、大規模な利益変化額にはより多くのtransitory earningsが含まれるというS字型反応仮説は棄却される。むしろ、大規模な増益は小規模な増益よりもpersistentであり、大規模増益企業の報告利益(水準)にかかる係数は、小規模増益企業の係数よりも大きい。つまり、J字型の関係が観察された。第4に、損失、減益、大規模増益をコントロールすると、純利益のrelevanceは飛躍的に向上し、コントロールした純利益の情報は、なにもコントロールしない営業利益と同程度のrelevanceを有している。これは、permanent earningsを推定するにあたり、損益要素の分類はもちろん、transitory earningsの発生要因をコントロールすることが有効であることを示している。
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technical report
日本経済国際共同センター
2002-12
Discussion paper series. CIRJE-J
2002-CJ-85
AA11451834
jpn
http://www.cirje.e.u-tokyo.ac.jp/research/dp/2002/2002cj85ab.html
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