{"created":"2021-03-01T06:18:39.595926+00:00","id":2062,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"e59b2e41-32f7-4cf3-a9c2-145e1a674cef"},"_deposit":{"id":"2062","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"2062"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp:00002062","sets":["6:291:292","9:233:280"]},"item_7_biblio_info_7":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2002-09-19","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographic_titles":[{}]}]},"item_7_date_granted_25":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"2002-09-19"}]},"item_7_degree_grantor_23":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_name":"University of Tokyo 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まず,軸直角方向載荷試験時に杭に生じる曲げモーメント分布から地盤反力を求めるにあたり,スプライン関数を用いることを検討した.その結果,比較的精度良く曲げモーメント分布などを近似できるようになり,あわせて精度良く地盤反力を求めることができるようになった.// 杭の軸直角方向抵抗特性のうち,繰返し荷重が作用する場合の特性を実験的に検討した結果,以下のことが明らかとなった.// (i)砂質土地盤でも粘性土地盤でも,繰返し載荷によって杭のたわみは増加する.繰返し回数に対する変位の伸びは粘性土地盤の方が砂地盤より大きくなる傾向にある.また,粘性土地盤での繰返し載荷では,曲げモーメントの最大値が増加することが特徴である.// (ii)砂質土地盤の場合の繰返し載荷による杭のたわみの増加は杭背面側からの砂の供給が主たるものであると考えられる.粘性土地盤では,繰返し載荷による浅い部分の地盤反力係数が低下がたわみの増加の主たる要因であると考えられる.// (iii)繰返し載荷の荷重レベルを徐々にあげた実験結果からすると,低い荷重レベルでの繰返し載荷は高い荷重レベルでの繰返し載荷時の挙動にほとんど影響を及ぼさない.// 室内で作成した粘性土地盤において行われたくし形構造物の水平荷重に対する抵抗性に関する実験からは以下のことが明らかになった.// (i)杭頭を版により剛結された杭構造物の水平抵抗力は杭の間隔によって異なり,杭間隔が広いほど水平抵抗力が大きくなる.版で固定された杭構造物の杭間隔が狭い場合には,杭頭が回転しやすくなることと杭間の地盤の横抵抗性能が低下することが,水平抵抗性能を低下させる理由である.また,杭頭部が完全に剛結されている場合の杭頭固定度Rfixは,杭の引抜き押込み抵抗と杭間隔の影響によって決定される.// (ii)杭頭の固定度の違いによる杭頭曲げモーメントと杭頭せん断力,杭頭曲げモーメントと曲げモーメント分布の関係について明らかにした.杭頭の初期の固定度の違いは杭と底版の間の荷重分担率の関係に大きな影響がある.また,堤体が水平方向に変位するほど杭の荷重分担率が大きくなる.// さらに,着底式くし形構造物の水平力に対する抵抗メカニズムについて現地実証実験の結果を基に検討した.本検討により得られた結論は以下のとおりである.// (i)杭の根入れ長さが短くなると構造物の水平抵抗特性が低下する.この主たる要因は,杭の根入れ長が短くなることによる引抜き抵抗の低下と底版に対する地盤の支持力の不足である.杭の必要根入れ長は,引抜き抵抗と杭の横抵抗の両面から決定すべきである.長すぎる杭を用いても深い部分の杭は有効に機能しないので不経済となる.// (ii)正規圧密粘性土地盤での杭の軸直角方向の抵抗特性を考えるための地盤のばねモデルとして港研方式のS型モデル(地盤反力p=ks・x・y0.5と表せられるとするモデル;ただし,ks:地盤反力係数,x:深度,y:たわみ)を採用することで現象をうまく表せる.この際,地盤反力係数の低下は考える必要はない.また,この実験の範囲では,前杭と後杭の相互干渉はないと判断できた.// (iii)繰返し載荷によって堤体の水平変位は増加する.この原因は,底面の摩擦の減少と比較的浅い部分の地盤の水平抵抗の減少によるものである.また,底版の水平抵抗は,繰返し回数の増加に伴い減少する.// (iv)繰返し載荷による地盤反力係数の低下は,荷重レベル,繰返し回数,深度によって異なる.繰返し載荷による地盤反力係数の低下をあらわす地盤反力係数比Rk(=ks/ks0;ただし,ks0:初期地盤反力係数)は次式のように示すことができる.//Rk=1-α・β・γ//ただし,αは繰返し荷重に対する補正項,βは繰返し回数に対する補正項,γは深度に対する補正項である.α,γは荷重レベルが高くなるにつれて大きくなる.βは荷重レベルの影響を受けない.// (v)段階載荷を実施した範囲では,地盤のせん断強さの低下は見られなかった.しかし,繰返し載荷後には比較的浅い部分で地盤のせん断強さがかなり低下した.しかし,ほぼ2ヵ月後にはもとの強さに回復していた.これらのことから,繰返し載荷を考慮する場合には,地盤のせん断強さの低下を考慮する必要がある.// 最後に,これまでの実験結果をもとに軟弱地盤着底式くし形構造物の設計手法についての提案をまとめた.この構造物の設計では,1回限りの大荷重に対する検討と繰返し作用する小さい荷重に対する検討が必要である.","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_7_dissertation_number_26":{"attribute_name":"学位授与番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_dissertationnumber":"乙第15431号"}]},"item_7_full_name_3":{"attribute_name":"著者別名","attribute_value_mlt":[{"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"6027","nameIdentifierScheme":"WEKO"}],"names":[{"name":"キクチ, 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