{"created":"2021-03-01T06:18:40.935276+00:00","id":2083,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"02c3b9a2-440c-4006-bcf4-5bd450860dd4"},"_deposit":{"id":"2083","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"2083"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp:00002083","sets":["6:291:292","9:233:280"]},"item_7_alternative_title_1":{"attribute_name":"その他のタイトル","attribute_value_mlt":[{"subitem_alternative_title":"Study on Safe Carriage of Solid Bulk Cargoes"}]},"item_7_biblio_info_7":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2003-04-17","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographic_titles":[{}]}]},"item_7_date_granted_25":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"2003-04-17"}]},"item_7_degree_grantor_23":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_name":"University of Tokyo 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mmとした際の有効径に基づいて判定する方法を提案する。判定のためのクライテリアの設定においては、2種類の鉱滓を用意し、粒径分布を変えて後述する液状化物質判別試験を実施した。その結果、試料の最大粒径を19 mmとした時、試料の有効径が0.1 cmを超えれば液状化物質では無いと判定する方法を提案した。//開発した液状化物質判別試験は、「通常の排水状態において、液状化が発生するだけの水分を保持することができない物質は、航海中に液状化する恐れが無い」との考え方を基礎とし、貨物がどの程度の水分を保持できるかを、液状化との関係において評価する試験法である。試験においては、所定の締固めにより試料を容器に挿入し、ひとたび飽和状態にした後、所定の条件下で試料内の水を排出し、排水後の試料の飽和度を求める。排水後の試料の飽和度に基づく液状化物質か否かの判定のためのクライテリアの設定においては、液状化物質及び経験的には液状化物質では無いと判断される物質5種類を用いて、これらの物質について、プロクター/ファガベリ試験、前述の貫入試験法、透水性試験、液状化物質判別試験を実施した。これらの試験結果を総合的に判断した結果、液状化物質判別試験における排水後の試料の飽和度が70%以下であれば、その物質は液状化物質では無いと判定することを提案した。//ニッケル鉱は露天掘りされた天然の土であり、大きな塊をも含む粘土状の物質である。粘土状物質は、一般に、水分を多く含むと剪断強度が低下し、荷崩れの危険性が高くなる。こうした貨物の荷崩れの危険性を評価するには、例えば一面剪断試験により貨物の剪断強度を計測し、計測された剪断強度を用いて斜面の安定性解析を実施することが考えられる。しかし、こうした方法は、剪断強度の計測に時間を要するため、貨物運送の実務に供することは困難である。そのため、地盤の強度を簡便に評価する方法である静的機械式円錐貫入試験(ポータブルコーン貫入試験。以下、単に「円錐貫入試験」と呼ぶ。)を用いた「ニッケル鉱荷崩れ危険性評価試験法」を開発した。//ニッケル鉱荷崩れ危険性評価試験においては、まず、篩分けにより試料中から大きな粒子を取り除く。次に、所定の締固めにより試料をモールドに挿入して、体積4リットルの供試体を形成し、容器内の供試体について、所定の手順で円錐貫入試験を実施し、円錐貫入力の最大値(最大円錐貫入力)を求める。その後試料をモールドから抜き取り、供試体の形成及び円錐貫入試験を三回繰り返し、三回の試験により得られる最大円錐貫入力の最低値を代表値(代表円錐貫入力)とする。//荷崩れの危険性があると判定するための代表円錐貫入力のクライテリアの設定においては、五つの港から出荷されたニッケル鉱を用いて、篩分けを行った試料(最大粒径6.7mm)の一面剪断試験により剪断強度を計測し、荷繰りを実施した後の貨物のパイルの形状及び船体の横傾斜を仮定した上で斜面の安定性解析を実施し、各試料について荷崩れの危険性がある水分値を求めた。この水分値を、別途実施した実験結果に基づき開発した水分値換算法を用いて、ニッケル鉱荷崩れ危険性評価試験用試料(最大粒径19mm)の水分値に換算した。また、試料の水分値を変化させて、前述の円錐貫入試験を実施することにより、代表円錐貫入力と水分値との関係を求めた。これを前述の荷崩れの危険性がある水分値と比較することにより、各試料について荷崩れの危険性がある代表円錐貫入力を求めた。荷崩れの危険性があると判定するための代表円錐貫入力のクライテリアとしては、各試料に関する荷崩れの危険性がある代表円錐貫入力の最低値を丸めて、300Nを提案した。//以上のように、本研究ではまず、固体ばら積み貨物の安全運送に関する諸要素を総括し、特に貨物に関する情報提供に着目して、二つの問題点を指摘した。液状化については、ある貨物が液状化物質か否かを判定する方法が確立されていないという問題である。これについては「液状化物質判別法」を開発し、液状化物質の運送に関する規則の的確な適用を可能にした。一方、ニッケル鉱は液状化物質ではないが、水分値が高くなると荷崩れの危険性があり、実際に事故が発生している。この貨物については適切な荷崩れ危険性の評価法が無いことが問題であったため、「ニッケル鉱荷崩れ危険性評価試験法」を開発した。即ち、固体ばら積み貨物の移動に起因する事故を防止するために、特に重要と考えられる二つの技術的な問題点を解決し、もってばら積み船の運航の安全性の向上に貢献した。","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_7_dissertation_number_26":{"attribute_name":"学位授与番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_dissertationnumber":"乙第15658号"}]},"item_7_full_name_3":{"attribute_name":"著者別名","attribute_value_mlt":[{"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"6069","nameIdentifierScheme":"WEKO"}],"names":[{"name":"オオタ, 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