{"created":"2021-03-01T06:18:55.251105+00:00","id":2314,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"5950e7ed-9d41-4f9a-8623-3151c9519b17"},"_deposit":{"id":"2314","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"2314"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp:00002314","sets":["125:348:349","9:233:280"]},"item_7_biblio_info_7":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2009-03-23","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographic_titles":[{}]}]},"item_7_date_granted_25":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"2009-03-23"}]},"item_7_degree_grantor_23":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_name":"University of Tokyo 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Time)で16ヶ月の増加をもたらすことが証明され、PTXの腹腔内投与は進行卵巣癌に対する標準治療と認識されてきている[12,13]。本邦では、胃癌に対してTaxane系薬剤が適応されており、腹膜播種症例に対してもPTXの腹腔内投与で著効を示したという症例報告が認められる[14-16]。これらの結果から、胃癌腹膜播種に対するPTXの腹腔内投与の有用性が推測されるが、まとまった症例数での臨床試験の結果はまだ報告されてはいない。また、腹膜播種の患者の多くは、腹膜以外にも多発性病変を有する場合が多く、抗癌剤の腹腔内投与が播種以外の病変に対する治療効果について検討する事も臨床的には重要であると思われる。//さて、抗癌剤をナノサイズの担体(ナノキャリア)によって分子修飾することにより、薬剤の腫瘍への局所選択的到達率を高め、がんに対する治療効果を高めると共に副作用を軽減するという試みが盛んに行われている。これは、腫瘍組織では腫瘍血管の著しい透過性の亢進が起こっている一方で、血管系に見合うだけのリンパ系のシステムの増生がないため、正常血管では血管外に漏れにくい高分子物質も腫瘍血管からは漏出しやすく、いったん局所で漏出した高分子はその場に停留しやすいという、いわゆるEPR(enhanced permeability and 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