{"created":"2021-03-01T06:19:26.862327+00:00","id":2830,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"5f6d822e-aec9-427f-b784-f26513b2cc33"},"_deposit":{"id":"2830","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"2830"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp:00002830","sets":["6:291:292","9:233:280"]},"item_7_biblio_info_7":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2004-09-15","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographic_titles":[{}]}]},"item_7_date_granted_25":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"2004-09-15"}]},"item_7_degree_grantor_23":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_name":"University of Tokyo 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まず,国際テレビ中継伝送路のディジタル高品質化により一層目立つようになってきた,テレビ方式変換による劣化の改善(第3章)である.特にフレーム数変換の伴うヨーロッパ(625/50)と日米(525/60)間での方式変換では,画像の動きを正確に推定し,動き補正フレーム内挿を行う必要がある.本研究では,この動き推定の誤りを大幅に軽減することに成功した.これにより変換画質が大きく改善され,国際間のテレビ中継伝送及び番組交換の高品質化が達成できた.// 具体的には,次のとおりである.すなわち,画像の動き推定処理において,次の要素技術を新たに組み合わせて利用することとした、(1)DOGフィルタによる動き推定前処理(2)高精度反復勾配法(3)動ベクトル後処理絶対値順序//フィルタ.これらにより,特に次のような改善が得られた.(1)カメラフラッシュなど明るさの急激な変化の際の動き推定の破綻の防止(2)格子模様など規則的パターンの絵柄の動き推定における,誤ベクトル発生の大幅な軽減(3)異なる動きの混在する部分において,より小さい動きを優先的に捉えることによる,変換画質の見た目の改善.この結果として,特に従来問題となっていた,スポーツ中継においてカメラが追尾する小飛球などまで,高画質で変換できるようになった。すなわち,放送事業者の要求する高度な画質要求を満足できるようになった.本装置は,シドニーオリンピックをはじめとする各種イベント伝送の他,日々の外国ニュースの伝送などで使用され,好評を博している.今後の課題としては,更なる動き推定の改善,特に上記の規則的模様に対する対策や動き混在部対策を更に強化することである.// 次の目的は,完全冗長2重化テレビ回線の高能率化と無瞬断化(第4・5章)である。高能率化とは,通常時には無駄となっている予備系の伝送路も有効活用し,高画質化に貢献することである.また無瞬断化とは,従来,障害発生時に人手で行われていた予備系への切替を,画像処理により自動化し,一瞬でも障害映像が受信局へ伝送されないようにすることである,本研究では,高能率無瞬断映像伝送システムの開発により,2重化テレビ伝送回線の使用効率の向上とともに,切替時の無瞬断化を世界で初めて実用化し,高信頼化に大きく貢献した、特に既存の伝送装置構成を変えずにこれを実現することができたため,低コスト化に大きく役立った.// 具体的には,次のとおりである.すなわち,ディジタル圧縮2重化系の次の特徴を利用することにした.(1)2系統の受信復号画像では,重畳する符号化ノイズが通常異なっている.(2)アナログ信号と異なり,2系統の画像を画素単位でずれなく正確に比較可能である、そこで,次の方法を考案した.(1)2系統の受信復号画像を平均化し符号化ノイズを平滑化することによる高能率化の実現(2)(a)2系統の画面内ブロックごとの特徴量を比較することによる,障害発生の検出(b)画面内の障害発生領域と非発生領域との間の特徴量差分を2系統で比較することによる障害発生系統の判定(3)さらに,前記符号化ノイズの差異を利用して,受信画像のSNも推定可能であることも見出した.以上のような要素技術を取り入れ,上記の2重化テレビ回線用高能率無瞬断映像伝送システムをを世界で初めて実用化した.なお本装置では,テレビ回線の映像のみを監視して切替を決定しているため,音声のみが障害を発生したとしても切り替えることが出来ない.そこで,音声まで含めた無瞬断化が今後の課題である、// 第3の目的は,ディジタル伝送映像の遠隔監視のための基本方式を確立し,運用の高度化,高信頼化へとつなげることである.ディジタル伝送においては,アナログ時代に確立されていた既存方式が使用できず,新たな方式を考案する必要がある.本研究では,伝送映像品質の遠隔自動監視につながる画期的原理として,スペクトル拡散と直交変換係数抽出に基づく高精度遠隔PSNR推定方式を考案,開発した(第6章).// 具体的には,次のとおりである。すなわち,監視用回線を利用して送信映像と受信映像を比較する枠組みを採用した.そして,なるべく少ない監視用情報量でなるべく高精度に受信映像のSN比を測定可能とする方式を検討の対象とした結果,考案することができたのが次の画期的方式である.本方式では,送受信映像をスペクトル拡散した上で直交変換,特定の係数だけを抽出し監視回線で伝送する.送受信側から送られた係数の差分自乗平均により受信映像の誤差自乗平均を推定するものである.スペクトル拡散することにより,少数の係数を抽出するだけで高精度な推定が可能となった(2桁の精度向上).本方式は,現在,プロトタイプとして装置化済みであり,今後,映像ネットワークの多地点同時監視の実現へ向けて洗練化が図られていく予定である.これにより,ディジタル映像伝送の低コスト,高信頼化に大きく貢献することになる.// さらに,次世代映像伝送を視野に入れた研究目的として,すでに確立した現世代のMPEGに代表されるブロックベース符号化に対し,さらなる高能率画像圧縮伝送のための基本方式を開発することがある.ここでは特に領域分割符号化に着目し,領域分割を,レート歪みの観点から最適化する方式を考案した(第7・8章).従来領域分割符号化では絵柄により符号化効率の低下する点が問題であった,しかし,本方式により,絵柄によらず,現世代のブロックベース符号化方式よりも効率の良い次世代方式の基礎を確立することが出来た.この新符号化方式と上記3研究成果を組み合わせれば,なお一層の高能率・高信頼度・高画質映像伝送が可能となるといえる.// 具体的には,次のとおりである.すなわち,領域分割符号化に対して,形状情報量と動ベクトル情報,テクスチャ情報量をコスト要素として動的計画法を適用する方法を考案,レート歪みの観点から最適領域分割を実現することに成功した.これにより,絵柄によらず領域分割符号化の適用が可能となり,ブロックベース符号化特有のブロック歪みの無い画像伝送が実現できる.動的計画法適用のため計算量が多いが,次世代符号化方式の基盤として重要な方式を確立できた.現在,MPEG-4やH.264,Motion JPEG 2000などが新しい符号化方式として活発に使用され始めているが,本提案方式は,その次に来る超高能率符号化の基礎として重要となろう.上述の伝送の高信頼冗長化の観点からも,2重化のみならず現在でも放送事業者より要望のある3重化伝送のためには,画質を保ったままの更なる高圧縮が必須であり,そのための技術としても有効活用が期待できる.// 本研究成果が,今後の国際テレビ中継の更なる普遍化と,それによる世界の人々の相互理解進展への一助となれば幸いである.","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_7_dissertation_number_26":{"attribute_name":"学位授与番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_dissertationnumber":"乙第16082号"}]},"item_7_full_name_3":{"attribute_name":"著者別名","attribute_value_mlt":[{"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"7432","nameIdentifierScheme":"WEKO"}],"names":[{"name":"カワダ, 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