{"created":"2021-03-01T06:20:45.638809+00:00","id":4104,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"e028ee23-2448-4581-8428-4fdc0f808d79"},"_deposit":{"id":"4104","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"4104"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp:00004104","sets":["6:209:392","9:233:280"]},"item_7_alternative_title_1":{"attribute_name":"その他のタイトル","attribute_value_mlt":[{"subitem_alternative_title":"Development of lateral growth method and investigation of growth mechanism for InGaAs on Si using metal-organic vapor phase epitaxy for next generation high performance integrated circuits"}]},"item_7_biblio_info_7":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2011-03-24","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographic_titles":[{}]}]},"item_7_date_granted_25":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"2011-03-24"}]},"item_7_degree_grantor_23":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_name":"University of Tokyo (東京大学)"}]}]},"item_7_degree_name_20":{"attribute_name":"学位名","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreename":"博士(工学)"}]},"item_7_description_5":{"attribute_name":"抄録","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"本研究は, 次世代の高性能ないしは高機能の集積回路を実現するために必要な材料の候補の1つとされているIII-V族化合物半導体を, 結晶成長によってSi基板の上に集積させるために, 高品質な化合物半導体層を得るための成長手法を提案し, Si上III-V族化合物半導体の結晶成長機構を解析したものである. 従来の大規模集積回路(LSI)はSiで作製され, その性能向上はもっぱらデバイスの微細化による集積密度の増大に頼ってきた. しかし, 回路に用いられる金属-酸化物-半導体 電界効果トランジスタ(MOSFET)のチャネル長は量産レベルでもすでに100nmを下回っており, 物性的にもプロセス上もこれ以上の微細化には大変な困難をともなう. そこで, これまでのSiデバイス作製関連プロセスが成熟しているため,ベースはSiのままで必要な部分のみ他の材料で置き換える, という方針で研究・開発が進められている. チャネル層に導入する新材料として注目されているのが, Siよりも電子移動度が1桁程度高いIII-V族化合物半導体である. 現在のLSIはほぼすべてCMOS(Complementary MOS)回路で形成されており, チャネル層材料が変わってもCMOS回路の基本構成は今後も当分変わらないと考えられる. しかし, III-V族化合物半導体の電子移動度は高いが正孔移動度はSiと同程度であるため, n型FETにしか使用するメリットがなく, p型FETにはGeなど別材料を使う必要がある. 一方, III-V族化合物半導体の多くが直接遷移型半導体であるため, 間接遷移型のSiには困難であった発光デバイスをSiLSIの上に積載することも可能となり, 新機能LSI応用にも期待されている.III-V族化合物半導体をSi上に集積するにあたって求められるのは, 1) 化合物半導体層の結晶性が良好であること, 2) デバイス構造と作製プロセスを考えると, 化合物半導体層は数μm程度以下の厚さの薄膜であること, 3) FETや発光源は基板上で部分的に形成されるため,Si基板の一部分にのみ化合物半導体薄膜を形成できること, である. これまでに考案されてきた集積手法は, 貼り合わせと結晶成長の2種類に大別される. 貼り合わせでは基板どうしを貼り合わせるため高品質化合物半導体膜が得られるが, 貼り合わせ強度を得るために表面が十分に平坦であること, パーティクルや気泡が入らないように注意すること, などが必要であり, さらにSiと化合物半導体で基板サイズが異なることや, Siよりも1桁以上高価な化合物半導体基板をいかに再利用するか, といった問題が残る. 一方, Si上As/P系化合物半導体の結晶成長はすでに半世紀程度研究されているが,格子定数や熱膨張係数などの物性定数の差から結晶に転位・欠陥が多いという問題がある. すなわち, III-V on Si技術はいずれも一長一短であり確立されていないのが現状である. このような背景において, 本研究では結晶成長に着目した. 成長位置を限定できる選択成長技術を利用すれば, 所望の位置にのみ所望の材料・厚さの化合物半導体薄膜を得ることができる. したがって, 高品位薄膜を選択成長で得る技術を確立することができれば, 大口径Si基板上に直接III-V族化合物半導体層を形成することが可能であるため, 大量生産にも適しており, 貼り合わせのための追加工程も不要であるといったメリットがあることは魅力的である. 本研究では, 数マイクロメートルに限定したSi成長領域から直接III-V族化合物半導体を結晶成長させ, 横方向成長によって成長阻害マスクである酸化膜上に化合物半導体薄膜を得るという微小領域選択成長を考案した. これは横方向成長してマスク上に乗り上げた部分をデバイス層として利用しようとするものである. Si上化合物半導体の系では, 原料を基板上に供給してもすぐには成長が開始せず, ある程度量の原子が表面に蓄積された後, それらが凝集して結晶化する核発生が生じやすい. 核は成長するといずれ衝突・融合して界面で欠陥が発生する原因となるが, 成長領域が小さければ各成長領域に単一核を発生させることが可能であり, 最終的に低欠陥の単一結晶が得られると期待される. 論文は8章で構成され, 微小領域選択成長の初期検討および微小領域選択成長における結晶成長機構の解析結果を記した. 各章の内容を以下に示す. 第1章では導入として, 本研究に至る背景と先行研究について述べた. 研究背景として, SiLSIの現状と今後の発展のために求められているアプローチを説明した後, III-V族化合物半導体の特徴をまとめた. さらにIII-V on Siの現状として貼り合わせと結晶成長を比較した上で, 結晶成長による集積での課題とこれまでの対策を説明した. 最後に本研究に関連した先行研究を紹介し, 本研究との比較をしながら本研究の特徴を明らかにした. 第2章では, 本研究のテーマと特色であり, 論文内で一貫して述べている微小領域選択成長について, その提案に至る経緯と特徴を詳細に述べ, 用いるマスクパターンについて選択成長メカニズムと関連させながら説明した. また本研究では, 電子移動度が高いこと, III族組成の制御により物性値を変化させられることから, III-V族化合物半導体材料としてInGaAsを用いたため, InGaAsの特徴についても述べた. 第3章では結晶成長および成長後の結晶評価と各種実験条件をまとめた. 結晶成長はその手法によって成長機構もかなり異なるが, 本研究では有機金属気相成長(MOVPE)を用いた. 最初にMOVPEの特徴と有機金属原料について一般的な説明を述べた後に, 実際に用いたMOVPE装置について詳細に説明した. 結晶成長後の結晶性や形状などの評価に用いた各種評価手法の原理と実際に用いた装置について簡単に説明した. 最後に, Si基板やマスクパターン形成, 結晶成長・評価などのそれぞれについて, 本研究で基準とした条件をまとめた. 第4章では, 各成長領域への単一核形成とその後の横方向成長のために適切な条件を探索するために, 様々な条件を変化させた初期検討の結果をまとめた. 本研究のような小さいSi成長領域へのInGaAsの横方向成長は世界的にもほとんど前例がないため, Si基板面方位・マスクパターン・原料分圧の各依存性から調べた. その結果, Si(111)基板上がもっとも表面平坦に横方向成長しやすいことが分かり, マスクパターンは今回調べたものの中では, 成長領域径が2μmで中心間隔が7μmのものでもっとも形状のよいInGaAs結晶が得られた. 原料分圧に関しては, いずれの条件でも成長初期からほぼ歪み緩和していること, 初期成長の様子はV/III比ではなくIII族分圧, 特にGa原料分圧に依存すること, 成長初期のInGaAsは気相比よりもGa組成が圧倒的に低くほぼInAsで, 成長の進行とともに結晶中にGaが取り込まれていくこと, を発見した. ここでは初期成長の様子から, 成長領域において小さなGaAsクラスターが形成されると, これを核としてInAsが優先的に凝集して核発生するという仮説を提案した. 最後にGa原料分圧依存性を調べた. 初期核の数はGa原料分圧が高いほど増加すること, 連続成長においてInAsは縦方向成長しやすいのに対しGaAsは等方的に成長すること, Ga組成20~30%程度のInGaAsが横方向成長することを見出した. 複数のGa組成のInGaAs結晶を調べたところ, (111)基板上の成長に特有の積層欠陥の一種である双晶が, 高Ga組成InGaAsで消滅して単一結晶になっていることを発見した. 第5章では, 第4章での初期検討の結果をふまえて, 成長中にGa原料分圧を変化させる多段階成長を新規に提案した. 第1段階では単一核形成に適切であるInAsをSi表面が被覆されるまで成長し, 第2段階では横方向成長条件よりもGa原料分圧を高くしたInGaAsを成長し横方向成長のための下地を作った後, 第3段階で横方向成長させるという手法である. これにより, 高さを増加させる原因である表面平坦性の悪い結晶形成が大幅に抑制され, 通常のInGaAs成長と比較して形状均一性を劇的に改善(高さ標準偏差が75%低減)させることに成功した. さらに第4段階でふたたび高Ga組成InGaAsを成長させることで, 表面付近で双晶消滅層を形成することに成功した. 第6章では, さらに形状均一性を向上させるための成長条件の検討を行った. 特に第1段階終了時にInAsがSi成長領域を完全に被覆していないことが形状均一性に影響を与えていると考えられたため, InAsによるSi完全被覆を目指した. 成長時にはMOVPEリアクタ内で基板を最低でも成長温度まで加熱させる必要があるが, この加熱がSi基板表面に影響を与え, ひいてはInAs初期核発生やInGaAs成長にも影響を及ぼすと考えられるため, まず成長前基板加熱条件を検討した. その結果, As原料ではなくP原料をやや低分圧で供給させながら850℃まで加熱することで, InAsの単一核形成とSi成長領域の完全被覆に適していることを見出した. さらにInAs成長条件を工夫することでSiをほぼ完全に被覆することに成功した. その後のInGaAs成長に関しても条件を工夫することで, 第5章で得られた3段階成長InGaAsよりもさらに横/縦比の大きな結晶が得られた. ただし, 全体の形状均一性には大きな改善は見られなかった. 最後に, ここで得られた3段階成長InGaAsに対して, 成長後のデバイス作製の段階で行われると予想される数種類のプロセスに対する耐性を調べ, 一定の耐性があることを示した. 第7章では, これまでの結果を総括して, Si(111)上InGaAsの微小領域選択成長における成長機構を考察した. おもにGa組成やGa取り込みに着目し, 核発生におけるIII族組成や, その後の成長における上面と側壁を形成する各面方位でのGa取り込み効率の違いと横方向成長の関係を考察し, 横方向成長を促進させるために必要な条件などをまとめた. 最後に第8章は本論文のまとめとして, 研究の総括および得られた知見や意義を示し, 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