{"created":"2021-03-01T06:22:12.983645+00:00","id":5518,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"0fde34c2-cba6-432c-972a-51bee8584d1f"},"_deposit":{"id":"5518","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"5518"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp:00005518","sets":["27:214:366","9:233:280"]},"item_7_alternative_title_1":{"attribute_name":"その他のタイトル","attribute_value_mlt":[{"subitem_alternative_title":"Repair for a large segmental bone defect using a tailor-made titanium implant in combination with granular artificial bones and bFGF-binding ion complex gel"}]},"item_7_biblio_info_7":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2012-03-22","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographic_titles":[{}]}]},"item_7_date_granted_25":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"2012-03-22"}]},"item_7_degree_grantor_23":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_name":"University of Tokyo (東京大学)"}]}]},"item_7_degree_name_20":{"attribute_name":"学位名","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreename":"博士(獣医学)"}]},"item_7_description_5":{"attribute_name":"抄録","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"高エネルギー外傷や骨腫瘍等により生じた長管骨巨大骨欠損の再建治療は, 極めて困難であり, より簡便でかつ早期の機能回復と骨再生が得られる新たな治療法が求められている. これらの骨欠損に対し, 様々なセラミックス系および金属系バイオマテリアルが開発されている. セラミックス系バイオマテリアル(人工骨)としては, ハイドロキシアパタイトやリン酸三カルシウム(TCP)の研究が盛んである. 著者らのグループは, αTCP粉末から射出成形された, 外径1mmのテトラポッド型顆粒状人工骨(TB)を開発した. TBは集積により血管侵入性にすぐれた隙間(連通孔)を形成する特徴を持つ. 一方, 骨折治癒には, 血管ネットワークの形成による栄養や酸素の供給が必須である. そのため, 血管新生を促進させる目的で, 従来から様々な増殖因子が使用されてきた. その中でも, 塩基性繊維芽細胞増殖因子結合イオン・コンプレックスゲル(bFGF-ICgel)は, より早期に強力に血管を誘導する足場として開発された. bFGF-ICgelは, コラーゲンとクエン酸誘導体から成る血管侵入性や保持性にすぐれた足場(ICgel)に, 血管新生誘導因子であるbFGFを電気的に結合させたハイドロゲルである. しかしながら, 長管骨に生じた巨大な骨欠損を再建するには, これらの骨新生や血管新生の足場としてすぐれたTBとbFGF-ICgelだけでなく, これらを骨欠損部に正確に保持し, かつ骨欠損を強固に安定化するための金属インプラントが必要である. そこで, 著者らのグループは, 金属系バイオマテリアルとして, 骨欠損部の形態に完全に一致するチタンメッシュケージと骨表面に完全に重なるプレートが一体化した, テーラーメイドチタンメッシュケージ一体型プレート(tTMCP)を開発した. tTMCPは, 患者のCTデータと選択的レーザー溶融積層造形法により, 短時間で正確な造形が可能であり, また, ケージとプレートが一体となった形状であるため, 骨欠損の補填と骨折断端の固定の双方を容易に実現するインプラントである. 本研究の最終目標は, 長管骨巨大骨欠損に対して, 新しく開発されたこれら3つのバイオマテリアルを組み合わせ, より早期の機能回復と骨再生を達成することにある. そこで第1章では, まずTBとbFGF-ICgelの併用による骨欠損部の血管新生と骨新生の促進効果について, ウサギ大腿骨骨幹部部分欠損モデルを用いて検討した. 実験動物には日本白色家兎40羽を用い, 麻酔下にて左大腿骨骨幹部中央に10mmの骨欠損を作成し, ステンレスプレートを用いて固定した. 本モデルには, TBを骨欠損内部に保持する目的で, ポリプロピレンメッシュケージ(PMC)を使用した. 実験群は, 骨欠損部にPMCのみを移植したpm群, TBを充填したPMCを移植したpm/TB群, TBとbFGF溶液(PBSにて100 ng/mlに調整した溶液を0.5 ml)を充填したPMCを移植したpm/TB/f群, TBとICgelを充填したPMCを移植したpm/TB/ICgel群(0.5 ml), TBとbFGF-ICgel(100ng/ml溶液を0.5 ml)を充填したPMCを移植したpm/TB/f-ICgel群の5郡(各n=8)とした. 動物は術後2, 4週目(各n=4)に安楽殺し, 単純X線検査, μCT検査ならびに組織形態学的検査を行った. 組織形態学的検査には, 新生骨伸長距離, 新生骨量, 血管数の計3項目を用いた. 単純X線写真およびμCT画像では, 全群で骨欠損部周囲に旺盛な仮骨形成を認めた. 組織形態学的検査では, pm/TB/f-ICgel群は, 2週目の新生骨伸長距離を除き, 2, 4週目ともに全項目において他の4群よりも有意に高い値を示した. bFGFを用いていないpm/TB/ICgel群の4週目では, 新生骨量と血管数がICgelを用いていない他の3群よりも有意に高かった. このICgelを用いていない3群の間には, いずれの観察期間でも全項目において有意差は認められなかった. 以上より, ウサギモデルにおけるTBとbFGF-ICgelの併用は, 血管新生と骨新生を促進することが明らかとなった. しかし, このウサギモデルでは骨欠損内部の骨新生よりも骨欠損部周囲の仮骨形成の方が旺盛であり, また, TBを用いなかった骨欠損部にも多くの骨形成が認められたことから, このモデルはこれらの項目の評価には必ずしも適切でないと考えられた. そこで, 第2章ではイヌ橈骨骨幹部部分欠損モデルを用いて, 第1章と同様にTBとbFGF-ICgelの併用による骨再生効果についてより詳細な検討を行った. ビーグル成犬5頭を用い, 麻酔下にて両側橈骨骨幹部中央に20mmの骨欠損を作成し, PMCを用いて各材料を移植し, ステンレスプレートを用いて固定した. 実験群は, pm/TB群, pm/TB/f群, pm/TB/f-ICgel群の3群(各n=3)とした. なお, bFGF溶液ならびにbFGF-ICgelは第1章と同様に調整し, 用量は1.0mlとした. 動物は術後4週目で安楽殺し, 単純X線検査, μCT検査ならびに組織形態学的検査を行った. 組織形態学的検査には, テトラサイクリンとカルセインにより蛍光標識を行った非脱灰研磨組織切片を用い, 第1章で用いた3項目に加え, 骨代謝回転の指標となる層板状骨量および石灰化速度を計測した. 単純X線写真およびμCT画像では, 全群で骨欠損部両端にわずかな仮骨形成を認めた. 組織形態学的評価では, pm/TB/f-ICgel群は, 新生骨伸長距離, 新生骨量, 血管数において他の2群に比べて有意に高い値を示し, bFGFを用いていないpm/TB/ICgel群では有意な骨新生の増加を認めなかった. また, 骨代謝回転の指標である層板状骨量および石灰化速度については3群間に有意な差は認められなかった. これらの結果から, イヌモデルにおいては, TBとbFGF-ICgelの併用により, 術後早期に血管新生が誘導され骨新生が活性化されることが明らかとなった. bFGF-ICgelが骨代謝回転に直接影響していないことから, この骨新生は, bFGF-ICgelが血管新生を誘導した結果として引き起こされたものと考えられた. そこで, 第3章では, より容易かつ早期に骨欠損部の安定化を達成するため, テーラーメイドインプラントであるtTMCPを作製し, 第2章と同様のイヌモデルを用いて, TBおよびbFGF-ICgelとの併用による機能回復ならびに骨再生効果を, より長期的に検討した. 実験動物としてビーグル成犬18頭を用い, 個体毎に左橈骨のCTデータを3次元モデル化し, 橈骨中央部20mmの骨欠損をデザインした. 次いで, CAD/CAMシステムにてtTMCPの設計と加工プログラムの作成を行い, 金属光造形複合加工機を用いてチタン合金粉末(Ti-6Al-7Nb)からtTMCPをレーザー溶融積層造形した. 手術は麻酔下にて左橈骨中央に20mmの骨欠損を作製し, tTMCPおよび6本の純チタンスクリューにて整復した. 実験群は, TBを充填したtTMCPを移植したtm/TB群と, TBとbFGF-ICgelを充填したtTMCPを移植したtm/TB/f-ICgel群(100ng/ml溶液を1.0ml)の2群(各n=9)とした. 術後4, 8, 24週目(各n=3)で安楽殺し, 単純X線検査, 肉眼的評価, 組織形態学的検査を行った. 組織形態学的検査には, 第2章と同様に5項目を用いた. 全てのtTMCPは骨欠損部および既存骨の形態と正確に一致し, 骨欠損部の再建が極めて容易であった. また, 術後3日目には全例患肢への負重を開始し, 術後10日目には跛行はほぼ消失していた. 単純X線写真では, 全群で骨欠損部両端にわずかな仮骨形成を認めた. 肉眼的には4週において, tm/TB群に比べ, tm/TB/f-ICgel群で明らかに多くの血管がメッシュ孔からケージ内部に侵入していた. 組織形態学的検査では, 新生骨伸長距離は4, 24週においてtm/TB/f-ICgel群が有意に高く, 24週ではtm/TB群では1例も骨癒合していないのに対し, tm/TB/f-ICgel群は3例中2例に骨癒合が認められた. 新生骨量は4週のみtm/TB/f-ICgel群が有意に高かったが, それ以降は両群に有意差は認められなかった. また, 血管数は全ての観察期間においてtm/TB/f-ICgel群が有意に高かった. 層板状骨量および石灰化速度は, いずれの観察期間においても両群に有意な差は認められなかった. 臨床的観点からは, tTMCPの移植により, 骨欠損部は自然に解剖学的整復が達成され, 手術は極めて容易に実施できた. さらに, 早期に正常歩行を示すなどのすぐれた機能回復が認められたことから, tTMCPにより骨欠損部が強固に安定化したと考えられ, その有用性が確認された. 一方, 組織形態学的には, tm/TB/f-ICgel君羊の24週において, 有意に高い血管数と骨癒合期間の短縮が認められたことから, TBとbFGF-ICgelの併用による長期的な血管新生および骨新生効果が示された. さらに第2章の結果と比較すると, TBを充填したtTMCPの新生骨量は, TBを充填したPMCよりも低かったが, bFGF-ICgelの併用により血管新生と骨新生が促進され, 新生骨量はPMCと同程度まで増加していた. 以上の成績から, 長管骨巨大骨欠損に対するtTMCP, TBならびにbFGF-ICgelの併用療法は, 早期の機能回復と骨癒合を達成できる理想的な治療法となる可能性が示唆された. tTMCPはどのような骨欠損形態にも造形できることから, 再建困難な長管骨骨幹端部の巨大骨欠損にも応用できる可能性が高く, 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