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  1. 116 農学生命科学研究科・農学部
  2. 99 論文博士
  3. 農学
  1. 0 資料タイプ別
  2. 20 学位論文
  3. 021 博士論文

Sequence-based identification and ecology of Armillaria species on conifers in Japan

https://doi.org/10.15083/00003430
https://doi.org/10.15083/00003430
ddffb9b9-1841-4a46-b81b-938688e5192f
名前 / ファイル ライセンス アクション
hasegawa_ah23.pdf hasegawa_ah23.pdf (4.4 MB)
Item type 学位論文 / Thesis or Dissertation(1)
公開日 2012-08-03
タイトル
タイトル Sequence-based identification and ecology of Armillaria species on conifers in Japan
言語
言語 eng
資源タイプ
資源 http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec
タイプ thesis
ID登録
ID登録 10.15083/00003430
ID登録タイプ JaLC
その他のタイトル
その他のタイトル 日本の針葉樹に産するナラタケ属菌のDNA配列による識別と生態
著者 Hasegawa, Eri

× Hasegawa, Eri

WEKO 8246

Hasegawa, Eri

Search repository
著者別名
識別子Scheme WEKO
識別子 8247
姓名 長谷川, 絵里
Abstract
内容記述タイプ Abstract
内容記述 ナラタケ属菌は汎世界的に分布し, 樹木の根系腐朽病害である「ならたけ病」の病原である。日本ではこれまでに約10種のナラタケ属菌が報告されている。本論文では, ナラタケ属菌の分類の歴史を概括し, これまでの種の識別方法について, 実用上の見地から検討を加えた。その知見にもとづき, 日本産ナラタケ属菌のDNA配列による識別を試み, 日本の針葉樹に産するナラタケ属菌の生態を, 採集データから明らかにした。ナラタケ属の分類学的な位置づけに歴史的な問題があったことと, 子実体の形態に基づいた種の識別に伴う困難から, 1970年代後半まで, ナラタケ属の種の分類と識別は混乱状態にあった。現在, ナラタケ属には約40種があるとされているが, かつて多くの樹病学者は, ならたけ病の病原である, 子実体につばのあるナラタケ属の種を「ナラタケ」一種としていた。そのため, 「ナラタケ」は汎世界的に分布し, 子実体の形態の変異に富み, 強い病原とされたり, あるいは腐生菌とされたりするなど幅広い生理・生態的性質を示し, 針葉樹・広葉樹を含む広い範囲の宿主を持つ謎に満ちた種とされた。一方, 分類学的には, 属の性質を決定するタイプ種の選定に複数の説があったため, 属の範囲自体にいくつかの解釈が併存するという混乱があった。その混乱を乗り超えてのちにも, 子実体の形態の記載の困難が難問として残った。1970年代後半に, 複数の子実体由来の単胞子分離菌株の交配試験の結果, ナラタケ属の子実体につばのあるものの中には数種の「生物学的種」が含まれることが発見された。「生物学的種」のそれぞれは固有の形態的特徴を備えていることが明らかになり, 子実体につばのあるナラタケ属菌は生物学的種の区割りにもとづいて記載されるようになった。これに伴い, 種毎の生理・生態が記録されるようになり, ナラタケの謎とされた多様な性質は多種の混同の結果であったことが明らかになりつつある。1980年代には, 分子生物学的手法による種の識別, および種の系統関係の解析が盛んに行われるようになった。その結果, 交配試験による生物学的種の識別を行わずに, 分子生物学による系統解析と形態の記述のみで種を記載する例が見られるようになった。今日, ナラタケ属の種の識別法には, 子実体の形態, テスター菌株との交配, 分子生物学的手法の3通りがある。これらの方法のもたらす結果はおおむね一致するが, 細部では必ずしも一致しない。例えば異なる生物学的種の子実体がほとんど同じ形態を示したり, よく種の識別に用いられる領域のDNA配列が, 異なる生物学的種の間で極めて違いが少なく種が識別できない例があるなどであり, 各手法はそのことに留意して使用する必要がある。各手法の実用上の問題は, 子実体の形態には子実体の発生する期間が限られることが, 交配試験にはテスター菌株の一揃いと時間と労力が必要で, 特に組織分離菌株の識別の結果が不明瞭な場合があることが挙げられる。分子生物学的手法は, 迅速で再現性が高く明瞭な結果が得られる手法である。さらに, 分子生物学的手法は単胞子分離菌株・組織分離菌株の別なく明瞭な種の識別が可能なことから, 菌糸膜・腐朽材片などからの組織分離菌株を採集して使用することの多い菌類生態の研究では, 活用すべき手法と考えられる。一方, 生物学的種の発見以降, ナラタケ属各種の生理・生態についての知見が世界的に蓄積されつつある。日本と共通する種の多い欧米では, 多くの種の分布・寄主選好・病原性等が, 野外観察と接種試験の両面から調査されており, 比較的好温性で暖温帯に分布する種から逆に北方林に分布する種, しばしば針葉樹の病原である種や広葉樹の病原である種, 主に腐生菌である種などが知られている。日本では, 主要造林樹種のすべてにならたけ病が記録されているにもかかわらず, 種の識別に着目したならたけ病研究が非常に少ない。その原因の一つに, 種の識別の困難が挙げられるだろう。本論文では, 分子生物学的マーカーを用いた迅速かつ明瞭な種の識別を試み, 野外で針葉樹から採集された菌株にその方法を適用し, 林業上重要な樹種を含む針葉樹に発生する日本産ナラタケ属菌の生態の解明を目指した。日本産ナラタケ属菌の種の識別の正確性を比較するため, 交配試験で識別されたナラタケ属8種(Armillaria mellea, A. ostoyae, A. gallica, A. cepistipes, A. nabsnona, A. sinapina, A. tabescens, 生物学的種Nagasawa's E)に属する49菌株を用い, ポリペプチド鎖翻訳伸長因子1α(EF-1α)遺伝子, リボゾームRNAをコードするDNAクラスタ(rDNAクラスタ)のinternal transcribed spacer (ITS)領域, intergenic spacer (IGS)領域の塩基配列を分析した。ITSとIGSの解析では5種が識別できたが, 残りの3種である A. gallica, A. cepistipes, A. sinapinaの識別はできなかった。IGS-1領域の制限酵素断片多型ではほとんどの種を識別できたが, 4つの制限酵素を用いても, A. cepistipesとA. sinapinaの一部の菌株の識別ができなかった。EF-1α遺伝子の解析の結果は交配試験の結果とよく一致し, 供試した8種を識別できた。結論として, 今回用いた手法のうち, EF-1α遺伝子のDNA配列が最もナラタケ属の種の識別に適していることが明らかになった。一部の菌株のrDNA配列が判読できなかったが, rDNAは重複遺伝子であり, ゲノム内ヘテロがあったためと考えられた。このようなケースでDNA配列を判読するには, シーケンス前にクローニングを行うことが必要である。菌類のEF-1α遺伝子は通常単一遺伝子とされる。海外のナラタケ属菌の既報のEF-1α遺伝子の情報を加えて系統樹を作成したところ, おおむね同種は同クレードまたは近接したクレードを形成した。しかし, 一部の菌株は同種のまとまりから離れた位置に配されたため, 海外菌株を加えた解析には, より多くの菌株データを用いた検討が必要と考えられた。Nagasawa's Eはいずれの系統樹でも独立したクレードを形成し, 交配のみならず分子系統でも明確な種であることが示された。日本の針葉樹に産するナラタケ属菌の生態を解明するため, 採取時の記録に基づき, ナラタケ属各種の分布・寄主選好・潜在的な病原性を解析した。子実体組織・菌糸膜・根状菌糸束・腐朽材片・単胞子を分離源とし, 日本の主要な造林樹種6種を含む19種の針葉樹から65菌株が採集された。これらの菌株とテスター菌株との交配およびEF-1α遺伝子のDNA配列により, 7種のナラタケ属菌が識別された。組織分離菌株とテスター菌株との交配試験では不明瞭な結果があったが, EF-1α遺伝子を利用した方法では全ての菌株が明瞭に識別された。これらの菌株のうちA. mellea, A. ostoyae, A. cepistipes, A. sinapinaが高い頻度で検出され, 日本の針葉樹に生ずる代表的ナラタケ属菌と考えられた。採集地の吉良の暖かさの指数から, 各菌種の温度への指向性を調べたところ, A. sinapinaは寒冷地に, A. melleaは温暖地に出現する傾向が表れた。A. sinapinaは初めて北海道以南で記録され, 関東・中部の亜高山のシラベ・オオシラベから多く分離された。A. ostoyaeおよびA. cepistipesは多くの樹種を利用していたが, A. melleaは特にヒノキから頻繁に分離されることが明らかになった。A. nabsnona, A. tabescens, Nag. Eの採集は稀であり, 採集されなかったA. gallicaを含め, これら4種は主に広葉樹を基質として利用すると考えられた。各菌種の潜在的な病原性を評価するため, 菌株が分離された基質の状態を, ナラタケ属菌が形成層に寄生している生立木, ナラタケ属菌が形成層に寄生している枯死後1年以内の枯死木, ナラタケ属菌が形成層に寄生している枯死後1年以上の枯死木, ナラタケ属菌が心材腐朽を起こしている病徴のない生立木, ナラタケ属菌が腐朽を起こしている倒木・伐根等の5つにクラス分けしたところ, A. mellea, A. ostoyae, A. cepistipes, A. tabescensは生立木かつ形成層に寄生されている状態, および枯死後1年以内の枯死木かつ形成層に寄生されている状態の寄主から分離されていた。これらの種は生立木に感染して衰弱・枯死させる能力がある, もしくはその可能性が高く, 日本の針葉樹の中程度~強い病原と考えられた。針葉樹から分離された7種のうち6種は, ヨーロッパもしくは北アメリカに同種が存在している。これらの日本の種と, 遠隔地に生育する同種は, かならずしも同じ生態的・病理学的性質を持つとは限らない。同種内の遠隔地個体群間の変異の研究は, ならたけ病のより深い理解につながる。個体群を識別する遺伝子マーカー, および生態的・病理学的性質に関連する遺伝子マーカーの開発は, 菌の種分化や生態, 疫学に大きく貢献すると考えられた。
書誌情報 発行日 2011-10-07
日本十進分類法
主題Scheme NDC
主題 654
学位名
学位名 博士(農学)
学位
値 doctoral
学位分野
Agriculture (農学)
学位授与機関
学位授与機関名 University of Tokyo (東京大学)
研究科・専攻
Graduate School of Agricultural and Life Sciences (農学生命科学研究科)
学位授与年月日
学位授与年月日 2011-10-07
学位授与番号
学位授与番号 乙第17563号
学位記番号
第17563号
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Ver.1 2021-03-01 19:46:52.252607
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