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  1. 120 薬学系研究科・薬学部
  2. 99 論文博士
  3. 薬学
  1. 0 資料タイプ別
  2. 20 学位論文
  3. 021 博士論文

ランタノイド-BINOL錯体を用いる求電子性オレフィン類の触媒的不斉エポキシ化反応の開発 : 医薬品・生物活性物質の触媒的不斉合成への応用

https://doi.org/10.15083/00002831
https://doi.org/10.15083/00002831
571e12f9-8eed-4c89-9795-1bfa1af45f71
名前 / ファイル ライセンス アクション
K-216170-1.pdf K-216170-1.pdf (8.4 MB)
K-216170-2.pdf K-216170-2.pdf (6.0 MB)
Item type 学位論文 / Thesis or Dissertation(1)
公開日 2012-03-01
タイトル
タイトル ランタノイド-BINOL錯体を用いる求電子性オレフィン類の触媒的不斉エポキシ化反応の開発 : 医薬品・生物活性物質の触媒的不斉合成への応用
言語
言語 jpn
資源タイプ
資源 http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec
タイプ thesis
ID登録
ID登録 10.15083/00002831
ID登録タイプ JaLC
著者 根本, 哲宏

× 根本, 哲宏

WEKO 7445

根本, 哲宏

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著者別名
識別子Scheme WEKO
識別子 7446
姓名 ネモト, テツヒロ
Abstract
内容記述タイプ Abstract
内容記述 求電子性オレフィン類の不斉エポキシ化反応は、反応生成物である光学活性α,β-エポキシカルボン酸誘導体が様々なキラル素子に変換できることから、合成化学的に極めて有用な反応の一つとして位置付けられている。柴崎研究室では、ランタノイドーBINOL錯体を用いるエノン類の触媒的不斉エポキシ化反応の開発に成功していたが、既存の触媒系において利用できる基質はエノンのみに限られ、また低反応性の問題も残されたままであった。私は、本不斉反応をより実践性の高い有機合成手法の一つに発展させ、さらにこれらを医薬品や生物活性物質の触媒的不斉合成へと実際に応用することを目的として研究を開始した。//1.La-BINOL-Ph3As=O(1:1:1)錯体を用いるエノンの触媒的不斉エポキシ化反応の開発// 柴崎研究室において開発されたLa-BINOL(1:1)錯体に対して、Ph3P=Oを添加することでエノンの触媒的不斉エポキシ化反応における反応性、選択性が上昇することは稲永らにより報告されていた。しかし、その添加量はLaに対して3〜6当量用いることが必須であり、1当量まで低減させると選択性の低下が見られた。そこで、より効果的な添加剤の探索を行った結果、Laに対して1当量のPh3A解Oを添加剤として用いた場合に高い選択性を維持したまま、反応性を向上させることに成功し、よりアトムエコノミーに優れた反応条件の開発に成功した。本条件を用いて基質一般性の検討を行った結果、ジエノンを含む様々なエノンにおいて、極めて良好な不斉収率にてエポキシケトン体が得られることがわかった。本反応条件の利点は、エノンの置換基、R1及びR2にアルキル基を有する基質にも適用可能であることがあげられる。一般に、エノール化が進行する基質のエポキシ化反応は、生成物を得る事すら困難であることが知られており、本触媒系は、この問題を完全に解決した唯一の成功例である(Scheme 1)。// さらに、最適化した触媒条件:La-BINOL-Ph3As=O(1:1:1)錯体の錯体構造解析、反応機構解析を行った。La-BINOL-Ph3As=O錯体を用いる触媒系において正の不斉増幅が観測された段階では、触媒種はオリゴマー構造を有していることが予想されたが、LDI-TOF MS、X線結晶構造解析、La(O-i-Pr)3、BINOL、Ph3As=Oの3成分の比率等に関する詳細な検討の結果から、モノメリックな触媒:La-BINOL-Ph3As=O(1:1:1)錯体を活性種とする反応機構を提唱するに至った。また、観測された不斉増幅はヘテロキラル錯体の生成に基づくリザーバー効果が関与していることが示唆された。//2.α,β-エポキシカルボン酸誘導体の触媒的不斉合成// α,β-エポキシエステル、アミドなどのα,β-エポキシカルボン酸誘導体は、エノンと比較してカルボニル部分の多様な修飾が可能であることからその有用性は高く、有機合成化学だけでなく医薬化学の分野からも高い注目を集めている。まず、α,β-不飽和エステルを用いる触媒的不斉エポキシ化反応を行ったが、反応ほとんど進行しなかった。種々の活性エステル、及びエステル等価体を用いた検討の結果、α,β-不飽和イミダゾリドを用いた場合に不斉エポキシ化反応が進行した後にTBHPとイミダゾールの置換反応によりエポキシパーオキシエステルが生成し、反応終了後メタノールで処理することでエポキシエステルが得られることがわかった。最も高い反応性、選択性を与えた4-フェニルイミダゾールのアミドを用いて基質一般性の検討を行った結果、β位にアリール基を有する基質、β位にアルキル基を有する基質のいずれに関しても適用可能であることがわかった。これまでに報告されているα,β-不飽和エステルの不斉エポキシ化反応の触媒系と比べて本触媒系が特に優れる点は、分子内に二重結合、ケトンを持つ基質に関しても適用可能であることがあげられる。中間体として生成するエポキシパーオキシエステルは、アミンやエノラートと反応することで炭素-窒素、炭素-炭素結合を形成し、また、Red-A1、又はDIBAL-Hと反応することでアルデヒドへと効率的に変換できる[Scheme 2(a)]。// さらに、ランタノイド-BINOL錯体を用いてα,β-不飽和アミドの触媒的不斉エポキシ化反応の検討を行った。その結果、中心金属としてSmを用いた場合に高効率的、高選択的に目的物が得られることを見出した。Sm-BINOL-Ph3As=O錯体を用いて基質一般性の検討を行ったところ、β位にアルキル基、アリール基を有する基質、また2級アミド、3級アミドのいずれの場合にも効率的に反応が進行し、極めて高いエナンチオ選択性にてα,β-エポキシアミド類が得られることが明らかとなった。本触媒条件は、α,β-不飽和アミドの触媒的不斉エポキシ化反応を促進する世界で唯一の例である[Scheme 2(b)]。一般にアミド化合物は対応するエステル化合物よりも反応性が低く、分子軌道計算によるLUMOエネルギーの値もその事実を支持した。反応性の逆転に関しては未だに明確な説明は得られていない。しかしながら、様々な検討の結果から、Sm触媒とα,β-不飽和エステルとの間に何らかの相互作用、又は反応の進行に望ましくない錯形成が生じることで、反応性の低下が引き起こされていることが示唆された。以上に示したように、La-BINOL-Ph3As=O(1:1:1)錯体、又はSm-BINOL-Ph3As=O(1:1:1)錯体を触媒として用いることで、種々のα,β-エポキシカルボン酸誘導体を高エナンチオ選択的に合成することに成功した。//3.合成化学的応用に関する研究:医薬品・生物活性物質の触媒的不斉合成//<Decursin類の触媒的不斉合成>// (+)-DecursinはプロテインキナーゼC(PKC)の活性化作用を有し、また癌細胞に対して選択的にその細胞毒性を示す。これらの特性は抗癌剤として臨床研究が進められているBryostatin類と類似していることから、抗癌剤のリード化合物としての応用が期待される天然物である。誘導体合成に適する多様性を志向した合成ルートの開拓を目指し、触媒的不斉エポキシ化反応を鍵工程として利用する不斉全合成を行った。10mol%のLa-(R)-BINOL-Ph3As=O錯体存在下、エノン1の触媒的不斉エポキシ化反応により、収率90%、93%eeにて目的のエポキシケトン2を得ることに成功した。一度の再結晶により光学的に純粋なエポキシケトンを得た後、閉環反応のための基質であるトリフレート体3へと導き、直接閉環反応を行うことにより5員環生成物である(+)-Marmesin、(-)-Prantschimginの不斉合成に成功した。また、2級水酸基を選択的に保護した後に閉環反応を行い、6員環生成物である(+)-Decursinol、(+)-Decursinの初の触媒的不斉全合成を達成した(Scheme 3)。//〈α,β-エポキシアミドの位置選択的開環反応の開発と天然物、医薬品の触媒的不斉合成への応用〉// 光学活性α-ヒドロキシアミド、及びβ-ヒドロキシアミド類は高い合成化学的有用性を持つ化合物群であるが、その合成法はほとんど報告されていなかった。そこで、α,β-不飽和カルボン酸誘導体の触媒的不斉エポキシ化反応を用いて、これらの合成素子の効率的合成法の開発を行った。本反応は、β位の置換基(アリールorアルキル)の種類により4つのタイプの反応に分類できる(Scheme 4)。Type Aの反応はPd-C触媒により効率的な開環反応が進行する。そこで変換効率の向上を目指し、ワンポットタンデムプロセスを利用した方法論の開発を試みた結果、α,β-不飽和イミダゾリド、又はα,β-不飽和アミドより触媒的不斉エポキシ化反応、Pd触媒による開環反応を組み合わせることで、最終生成物としてβ-アリールα-ヒドロキシアミド類を効率的に得ることに成功した。本プロセスにおいては、複数の反応がワンポット中で連続的に反応するだけでなく、La-BINOL-Ph3P=O錯体、またはSm-BINOL-Ph3P=O錯体を用いる触媒的不斉エポキシ化反応に使用した反応剤がPd触媒の活性を調節し、副反応を抑制することが明らかとなった。本方法により、セリンプロテアーゼ阻害剤のAeruginosin 298AのD-Hpla-D-Leuフラグメントの合成に成功している(Figure 1)。Type B、Type Cの反応は、アルミニウム系還元剤を用いることで効率良く進行することがわかった。β位にアリール置換基を持つ α,β-エポキシアミド類は、クラウンエーテル存在下、Red-Alを用いることで効率良くβ-ヒドロキシアミドへと変換された。また、β位にアルキル置換基を持つ α,β-エポキシアミド類に関しては、DIBAL-Hを用いることでβ-ヒドロキシアミドに変換することに成功した。本方法は、抗うつ薬(R)-Fluoxetineの触媒的不斉合成に応用可能である(Figure 1)。また、Type Dの反応に関しては、α,β,γ,δ-不飽和アミドの触媒的不斉エポキシ化反応と、Pd触媒により生成するπ-アリルパラジウムを経由するエポキシドの開環を組み合わせた方法が見出されている。//〈1,3-ジオールユニットの不斉合成法の開発と1,3-ポリオール類の触媒的不斉合成〉// 1,3-ポリオール類の合成において高い有用性を発揮する化合物群である、syn-及びanti-3,5-ジヒドロキシエステルの効率的合成法の確立を行った(Scheme 5)。光学的にほぼ純粋なγ,δ-エポキシβ-ケトエステル6は、対応する α,β-モルホリンアミド4の触媒的不斉エポキシ化反応の後、得られた α,β-エポキシアミド5とエステルエノラートを反応させることにより合成した。6のエポキシドの位置選択的開環反応を行った後、ケトン7のジアステレオ選択的還元反応を行うことでsyn-及びanti-3,5-ジヒドロキシエステル8、9をそれぞれ得ることに成功した。触媒的不斉エポキシ化反応の際に逆のエナンチオマ-のBINOLを用いた場合には8、9のエナンチオマ-へと誘導できるため、本方法により全ての立体異性体の合成が可能である。本方法論を用いることで、1,3-polyol/5,6-dihydro-α-pyrone構造を有する天然物10a、10bの触媒的不斉合成、及びStrictifolione合成中間体の触媒的不斉合成に成功した(Figure 2)。
書誌情報 発行日 2005-02-09
日本十進分類法
主題Scheme NDC
主題 434
学位名
学位名 博士(薬学)
学位
値 doctoral
学位分野
Pharmaceutical Sciences (薬学)
学位授与機関
学位授与機関名 University of Tokyo (東京大学)
研究科・専攻
Graduate School of Pharmaceutical Sciences (薬学系研究科)
学位授与年月日
学位授与年月日 2005-02-09
学位授与番号
学位授与番号 乙第16170号
学位記番号
第16170号
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Ver.1 2021-03-01 19:52:39.207359
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