WEKO3
アイテム
トラスツズマブの効果を増強させる新規免疫細胞療法ならびに遺伝子療法の確立
https://doi.org/10.15083/00005581
https://doi.org/10.15083/00005581aa86094c-2723-475d-a781-1dabc11c509e
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
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公開日 | 2014-02-24 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | トラスツズマブの効果を増強させる新規免疫細胞療法ならびに遺伝子療法の確立 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
タイプ | thesis | |||||
ID登録 | ||||||
ID登録 | 10.15083/00005581 | |||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||
その他のタイトル | ||||||
その他のタイトル | Novel cellular therapy using NK cells and gene-modified NK cells to enhance the effect of Trastuzumab | |||||
著者 |
分田, 貴子
× 分田, 貴子 |
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著者別名 | ||||||
識別子Scheme | WEKO | |||||
識別子 | 11638 | |||||
姓名 | わけだ, たかこ | |||||
著者所属 | ||||||
著者所属 | 東京大学大学院医学系研究科外科学専攻 | |||||
Abstract | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | トラスツズマブはHer2陽性乳がんに対し、広く用いられる抗体医薬であるが、その治療効果には差があり、トラスツズマブ治療に対する反応性が低い患者への新たな治療法が求められている。トラスツズマブの抗腫瘍効果には、非特異的免疫細胞であるNatural Killar (NK)細胞が大きく関与する。腫瘍細胞にトラスツズマブが結合すると、NK細胞は、表面に発現するFcγ受容体3A(FCG3A)を介してトラスツズマブのFc領域と結合し、腫瘍細胞を強く傷害する(トラスツズマブ依存性細胞傷害活性)。トラスツズマブの効果は、主に、このトラスツズマブ依存性細部傷害活性によるものであり、NK細胞を用いた免疫細胞治療はトラスツズマブの効果を増強する可能性がある。また、トラスツズマブの治療効果に差が生じる原因の一つは、患者NK細胞表面に発現するFCG3Aの遺伝子多型であることが知られている。FCG3A遺伝子のV型とF型の2種の多型のうち、V型FCGR3Aは、トラスツズマブのFc領域との結合が強く、腫瘍細胞への強い傷害活性につながる。臨床的にも、V型を発現する患者では、F型を発現する患者より、トラスツズマブへの反応性が良いことが知られている。よって、抗腫瘍効果の高いV型FCGR3A遺伝子を導入したNK細胞を用いる遺伝子細胞治療も、トラスツズマブの効果を増強する新たな治療法となる可能性がある。そこで、本研究では、トラスツズマブの効果を増強させる新たな免疫細胞治療の確立を目的とし、NK細胞療法ならびにV型FCGR3A遺伝子導入NK細胞による遺伝子細胞療法についての検討を行った。NK細胞細胞療法のためには、選択的なNK細胞培養法の確立が必要である。本研究では、健常ボランティア末梢血単核球(PBMC)より、磁気ビーズ抗体を用いて、CD3陰性細胞のみをあらかじめ選択してから培養することで、NK(CD3-/CD56+)細胞を99%以上の高純度で培養することができた。培養で得られたNK細胞について、NK活性化マーカーならびに細胞障害活性を評価すると、いずれも高い値を示した。また、培養して得られたNK細胞のHer2陽性乳がん細胞株に対するトラスツズマブ依存性細胞傷害活性は、培養前のCD3陰性細胞よりも上昇し、高い値を示した。4種の乳がん細胞について、Her2/neu抗原発現とトラスツズマブ依存性細胞傷害活性の関連を検討すると、発現強度が高い細胞ほどトラスツズマブ依存性細胞傷害活性が高く、NK細胞に傷害されやすいという結果が得られた。次に、遺伝子細胞治療の確立のため、V型FCGR3A遺伝子導入細胞の作製を行った。健常ボランティアPBMCよりV型FCGR3A遺伝子をクローニングし、組換えレトロウイルスを作製して、F/F型ボランティアのNK細胞に導入したところ、導入効率を示すためのマーカー遺伝子は高率に発現した。しかし、細胞傷害活性は、非導入細胞でも導入細胞と同等に、きわめて高い値を示し、導入による細胞障害活性の変化を検出できなかった。本研究において、NK細胞を選択的にかつ強く活性化する培養法を確立することができた。さらに、この培養法で得られたNK細胞は、高いトラスツズマブ依存性細胞傷害活性を示し、NK細胞療法とトラスツズマブの併用による効果の可能性を期待させた。今後は、NK細胞療法の臨床応用化に向け、担がん患者のPBMCを用いた培養可能性の検討を行う予定である。一方、遺伝子細胞治療的アプローチでは、細胞傷害活性が強いV型FCGR3A遺伝子のNK細胞への導入には成功したものの、細胞傷害活性試験では、コントロールの非導入細胞でも非常に高い値を示したために、導入による活性の変化を検出できず、実験条件の検討が課題となった。 | |||||
書誌情報 | 発行日 2012-03-22 | |||||
日本十進分類法 | ||||||
主題Scheme | NDC | |||||
主題 | 490 | |||||
学位名 | ||||||
学位名 | 博士(医学) | |||||
学位 | ||||||
値 | doctoral | |||||
学位分野 | ||||||
Medical Science(医学) | ||||||
学位授与機関 | ||||||
学位授与機関名 | University of Tokyo (東京大学) | |||||
研究科・専攻 | ||||||
Department of Surgical Sciences, Graduate School of Medicine (医学系研究科外科学専攻) | ||||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 2012-03-22 | |||||
学位授与番号 | ||||||
学位授与番号 | 甲第28291号 | |||||
学位記番号 | ||||||
博医第3950号 |