WEKO3
アイテム
下水道アセットマネジメントのための統計解析に基づく将来劣化量予測手法
https://doi.org/10.15083/00074823
https://doi.org/10.15083/000748239a661dd7-3da5-4c62-8771-b0932867c160
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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B17138.pdf (29.6 MB)
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
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公開日 | 2018-06-29 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 下水道アセットマネジメントのための統計解析に基づく将来劣化量予測手法 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
資源タイプ | thesis | |||||
ID登録 | ||||||
ID登録 | 10.15083/00074823 | |||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||
その他のタイトル | ||||||
その他のタイトル | Prediction of deterioration of sewage facilities based on statistical analysis for asset management | |||||
著者 |
藤生, 和也
× 藤生, 和也 |
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著者別名 | ||||||
識別子Scheme | WEKO | |||||
識別子 | 147447 | |||||
姓名 | Fujiu, Kazuya | |||||
著者所属 | ||||||
値 | 工学系研究科都市工学専攻 | |||||
Abstract | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 日本の全国下水道普及率は近年約1.2ポイントずつの上昇を続け、2007年度末で71.7%に達し、浄化槽などの区域を除いた最終想定普及率88%まで残すところ十数年の段階となっている。また、全国下水道管渠総延長も40万kmを超えている。このように日本の蓄積された下水道資産は膨大な量であり、かつ、下水道管渠損傷を原因とする道路陥没数が2007年度約4,700件となるなど、施設の老朽化が進んでいるおり、加えて下水道事業体である地方自治体の財政難や少子高齢化の進展などの事情や状況もある。したがって、資産管理を効率的に行うアセットマネジメント手法の開発導入が下水道事業の喫緊の課題となっている。 本研究は,アセットマネジメントのうち、統計解析に適する程度の大きさの施設群について関与・管理する国又は大規模事業体統括部局が施設,財務,組織等の管理計画策定などに利用できるマクロマネジメント手法の開発を主たる研究方針とし,個別施設の管理を直接担う現場事務所や小規模事業体でも利用できるようミクロマネジメントへの応用にも配慮しつつ行った。 本研究の成果をまとめると以下のようになる。 (1) 下水道事業が会社や他の地方公営企業に比べ残存耐用年数も償却資産回転期間も格段に大きな,いわば経営的に非常に重い償却性固定資産を有していることを明らかにした。このことから,下水道事業では償却性固定資産の効率的管理の成否が,すなわちアセットマネジメントの巧拙が経営に重大な影響を与えるものと推察される。 (2) 全国の管渠の同一年度の管齢別の供用延長及び改築延長のデータにワイブル分布を適用して耐用年数確率分布(ワイブル係数m=2.87, η=104, 平均μ=93年, 標準偏差σ=35年)を算出した。得られた分布を基に全国年間改築延長の将来予測を行い,ピークを2093年,年間4,653km,6,400億円と推計した。これら手順をマクロマネジメント手法として提案した。 (3) 全国の下水道起因の道路陥没について前章で得られた分布を基に年間陥没数の過去データを良好に再現できる管齢別陥没発生率を推計した。さらに将来陥没数を推計し,ピークを2061年,年間45,222件と算出した。これら手順をマクロマネジメント手法として提案した。また,陥没による損失額が得られる場合に陥没数削減を目的とする早期改築の効率性を検討する手法を提案した。 (4) 処理場コンクリートの腐食改修履歴データにワイブル分布を適用し,腐食環境分類に応じた耐用年数確率分布(I類:ワイブル係数m=3.2, η=42, 平均μ=38年, 標準偏差σ=13年, II類:ワイブル係数m=1.9, η=68, 平均μ=60年, 標準偏差σ=33年)を算出した。また,硫化水素ないし硫酸によるコンクリート腐食進行の研究調査文献データを整理・解析した結果,下水道現場での腐食深さは平均的に時間の0.88乗で進行すると考えられる。これらの手順をそれぞれマクロマネジメント手法,ミクロマネジメント手法として提案した。 (5) 全国機電設置事業費の過去データにワイブル分布を適用し,耐用年数確率分布(ワイブル係数m=4.34, η=29.2, 平均μ=26.6年, 標準偏差σ=6.9年)を算出した。ただし別分布もありうるので,上記分布による将来改築事業費推計にあたっては,当該現場の過去及び新規データへの適合性を十分に検討する必要がある。同分布を用いて全国の将来改築事業費を推計し,長期的には年間約6,800億円で推移すると算出した。 (6) 費用効果分析やLCC,LCA検討に大きな影響を与える割引率について適正値を検討した。併せて管渠工事を例とし,割引率のうち利子率について,その値に応じて経済効率的となる耐用年数と管材コスト比の関係を試算した。また,人口減少と高齢化による財源難に備え,耐用年数増加及び管材コスト比抑制となる管材開発により2030年に管渠工事の年当たり費用を78.8%に低減させることは,利子率4%では難しいが,2%でなら管材企業努力による実現の可能性があると考えられる。 (7) 事業へのアセットマネジメントの効果的適用方法について検討した。まず,ミクロマネジメント結果のマクロマネジメントへの反映手法としてベイズ推定の利用可能性を指摘した。次に,マクロマネジメント結果のミクロマネジメントへの反映手法として,既報のスクリーニング手法の利用可能性を指摘し,確率密度関数又は信頼度関数による劣化予測手法を提案した。さらに,全国や類似施設のデータを利用してデータのない高齢域を補外する手法を提案した。最後に本研究の各種手法の効果的適用に必要なデータ項目一覧を示した。 |
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内容記述 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 学位の種別: 論文博士 | |||||
内容記述 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 審査委員会委員(主査) : 東京大学教授花木 啓祐, 東京大学教授小澤 一雅, 東京大学教授古米 弘明, 東京大学教授滝沢 智, 東京大学講師栗栖 聖 | |||||
書誌情報 | 発行日 2009-03-16 | |||||
著者版フラグ | ||||||
値 | ETD | |||||
学位名 | ||||||
学位名 | 博士(工学) | |||||
学位 | ||||||
値 | doctoral | |||||
学位授与機関 | ||||||
学位授与機関名 | University of Tokyo(東京大学) | |||||
研究科・専攻 | ||||||
値 | Graduate School of Engineering(工学系研究科) | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 2009-03-16 | |||||
学位授与番号 | ||||||
学位授与番号 | 12601乙第17138号 | |||||
学位記番号 | ||||||
値 | 乙第17138号 |